姿勢を良くする首の筋肉

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頚部深層屈曲筋が上半身を安定させる!

赤ちゃんは生まれて3~4か月ほどで首の力がつき、少しづつ頭部を安定出来るようになります。柔軟性に富んだあかちゃんのように頭を持ち上げる(左図)のは成長するにつれて難しくなり、大人には大変困難な姿勢です。うつ伏せの状態でこのように頭を持ち上げるには柔軟性と背中と首の奥にある筋肉が重要です。体の安定や姿勢の維持には手足の筋肉よりも脊椎に近い筋肉が大切であることが分かります。見渡せば他の生物はみんなこのような姿勢を保っています。

頚部深層屈曲筋群は、うなずくように首を動かしたり、左右に傾げたりするときに働く筋肉です。首の動きだけでなく、色々な動作のなかで背骨と連動して頭部を安定させる大変重要な筋肉です。


頚部深層屈曲筋群の働きは表面の大きな筋肉(胸鎖乳突筋)より代償が可能なため、姿勢の悪さや運動不足により弱くなりやすい筋肉でもあります。肩こりや首の痛みに悩んでいる方はこれらの筋肉の活動が弱くバランスを崩していることが多いようです。そして、このバランスの崩れは上半身だけではなく体全体のバランスに大きな影響を与えます。


頚部深層屈曲筋群

男性 40秒・女性 30秒 頭を持ち上げられなければトレーニングを!

オレンジ:頚部深層屈曲筋群
むらさき:胸鎖乳突筋
右のレントゲン写真のようにしっかり顎を引き頭を1~2cmほど持ち上げそのまま静止。男性で40秒、女性で30秒静止出来なければ、トレーニングをしましょう。はじめはあまり長い時間できなくても、何度か繰り返し行ううちに、必ず出来るようになります。
首の柔軟性がない方や肩が凝りやすい方などは背中側の筋肉の引っ張りが強くなっている状態なので、特に辛さを感じることがあるかも知れません。この頚部深層筋の弱さが肩こりや硬さの原因の一つと考えられます。

表面のV(胸鎖乳突筋)があまり硬くならないトレーニングを!

胸鎖乳突筋
胸鎖乳突筋は首の表面にあるとても強い筋肉です。鎖骨に付いている部分と胸骨に付いている部分の二つ別の要素を持つ筋肉ですが、頭部を動かすには強くてとても効率の良い筋肉です。頚部深層屈曲筋群の働きが弱くなると胸鎖乳突筋の役割が重くなり、硬くなったり、疲れを感じやすくなります。
筋力や柔軟性などのコンディションは個々違いますので、その方に適したトレーニング方法や手順もさまざまです。(トレーニングのたびに状況は違うかも知れません。)肩や首まわりが硬い方は、トレーニングを行うにストレッチや軽いマッサージなどでほぐしておくと、胸鎖乳突筋が動きに介入しづらく、効果的なトレーニングを行えます。
首を真っ直ぐにしようとしてみると、同時に腰がぐっと反って来る方がいると思います。胸椎や腰椎など背骨の全体的な柔軟性も首の動きに影響します。腰がどうしても反ってしまう方は、両足を持ち上げ少々体を丸くして背中が床に着いている状態でトレーニングを行って下さい。

頚部深層屈曲筋群をトレーニングする方法は他にもたくさんあります。下の動画の方法で上手く出来ない方は是非ご連絡下さい。


【注意】 以降は表面の筋肉の介入が強くなるので専門家のアドバイスを受け行いましょう!

参考動画: Optimum Care Provider (You Tube)


 


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