ケトーシスとウルトラマラソン

からだの仕組み

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5日間に渡って240kmも走破するウルトラマラソンでは、食料を背負ってレースを行います。レース中は毎日の栄養摂取が運動消費されるエネルギーに追い付かず脂質の代謝物質であるケトン体がメインのエネルギーをして使われています。男女13人程の規模小さな研究​1​ですが、選手の血中グルコースとケトン体 (βヒドロキシ酪酸)をレース後に5日間測定。同時に食事の内容は記録し栄養素の計算を行いました。

5日間の炭水化物の摂取の平均値は 301g± 106g/日 (4.3g ± 1.8g/kg/日) 。これはご飯で換算するとご飯を茶碗で6〜8杯分の量となります。そして、血中ケトン体の平均値は1.1±0.6mmol./Lだったと言うことです。この 1.1mmol./L という値はケトーシス始めのゾーンで栄養学的ケトーシスとも呼ばれる人体には安全な値になります。ちなみに炭水化物を多く2倍以上の9g/kg/日摂取してもケトーシスの状態は弱くならなかったと言うです。

ウルトラマラソンをする様なランナーは体によりエコノミーな脂質の代謝回路が優れ多くの炭水化物を摂取してもケトーシスの状態になりやすいのかも知れません。

参考文献

  1. 1.
    Edwards KH, Elliott BT, Kitic CM. Carbohydrate intake and ketosis in self-sufficient multi-stage ultramarathon runners. Journal of Sports Sciences. December 2019:366-374. doi:10.1080/02640414.2019.1702269

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