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暖かくなり、子供たちが公園を裸足で走っている光景をみるようになりました。最近の子供達は立ち方や歩き方を見ても、足の筋力の無さや、それから来るバランスの悪さが目立つような気がします。健康志向から世界的にも裸足の重要性が注目されています。専門的に見て、裸足で遊ぶことは、子供の発達過程でとても大切な行為です。
裸足と靴では踵の使い方が違う!!
裸足と靴での大きな違いは踵の使い方にあります。裸足のときは、拇趾球や指先など足の前部の部分を多く使います。反対に、靴を履いているときは、踵を多用するようになります。
爪先で走ると膝の傷害が少なくなる理由は足のバランスの取り方にあります。踵で着地をして前方に進むには、重心を踵から爪先まで移動しなければなりません。これを足が地面に着いている短い時間でやらなければならないので一筋縄には行きません。一流のアスリートでも本の数パーセントしか、この重心の移動を上手くできていないとうい研究例もあります。
生物界を見渡しても、人間ほど踵に頼っている生物はいません。走力に頼った生活を送っていれば人間はとっくに生存競争に負け絶滅していたことでしょう。
『しゃがむ』機会と偏平足の改善
左の図は典型的な偏平足です。しゃがんだときなどに顕著に出やすい傾向がありますが、立った状態でも、この様な状態を目にします。子供の場合は、体の関節が大変柔軟性に富んでいますので、扁平状態の事が多い傾向にあります。しかし、遊びの中で関節の安定性を習得して行きますので、なるべく機会を与えるべきです。
『しゃがむ』機会は子供達の発達上、大変重要です。下肢の全てのの関節が最大限に曲がり、体重の全てが足の裏に集中します。砂場やおままごとなどしゃがんだり座ったりして、体を支えることが、大変貴重なトレーニングになります。
しかし、最近はうまくしゃがめない大人達が大変増えています。柔軟性の少ない大人が、土踏まずだけで上手くバランスを保てないと、膝や股関節など色々な関節に負担をかけるようになります。
スクワットと同じぐらい足の裏を鍛えよう!
200~300kgもスクワット出来る筋肉は素晴らしいと思います。しかし、この筋力も足裏の安定性が悪ければ、全く無力です。足の裏の細かい筋肉はインナーマッスル(Intrinsic Muscles)が多く、一般的にはトレーニングの仕方もあまり知られていません。実は、足の裏のインナーマッスルは股関節の深層筋や骨盤を安定させる筋肉と関係深く活動しています。子供の足は柔軟性や変化に富みますが、大人の足の場合は、構造や特性をよく理解し、個人に合った形でトレーニングを進めるの事が重要です?
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