股関節 拮抗する表と裏の持つ意味とは…

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人は支えられた分だけ自由に動くことができる!

「縁の下の力持ち」。このことわざは人間関係だけでなく、人体においてもしっかり当てはまるようです。以前にお尻の筋肉が上手く働かない状態を表現して「臀部不活性」という記事を書いたことがありました。当時の主流だったのは臀部筋肉の疲労や弱さにより、隣接する腰部やハムストリングなどに負担をかけるというものでした。

臀部不活性はお尻の筋肉とその周りの筋肉のバランスの崩れを引き起こし、運動や動作の継続とともに更にバランスの悪い状態を作り出します。ウエイトなどのトレーニングの経験の長い方でも、間違った種目選択や重さの設定によって周り筋肉が強化されることによりバランスが崩れ臀部不活性になることがあります。

アスリートや見た目は筋肉があるような人も、腰痛やハムストリングの硬さなど臀部の筋肉がうまく働いていない状況が見られるため、なかなか何が原因で臀部の筋肉の活動が下がっているかを判断することが難しいのは事実でした。私自身もそのような状況に苦しんだこともあり、トレーニングで臀部の筋肉量はアップしたものの、機能的に大きな変化を生んでないと感じたことがありました。

お尻の筋力を引き立てるには股関節の柔軟性が重要だった…

The tighter your hip flexors, the less EMG was observed in the glutes during the kettlebell swing.

ある研究で、ケトルベルスイング中の筋電図(EMG)を計測したところ、もも前の筋肉(屈曲筋群)が硬いとお尻の筋肉の活動が低いというものでした。私もお尻を意識したトレーニングをするときに疲労度にだいぶムラが出ることは感じており、色々と試行錯誤した経緯がありました。もも前の筋肉は非常に強力で、色々な動作に無意識に関与し、なかなか意識的にコントロールするのは難しいと感じておりました。これらの強力な筋肉がガッチリ骨盤の前側を固定してしまい、ほかの弱い筋肉が身動き取れない状態になってしまいます。やはり十分な柔軟性を持たせ、しっかりと関節をサポートする、まさに「縁の下の力持ち」でいてもらうのがベストのようです。 

強力な「縁の下の力持ち」を得たいなら、十分なモビリティを確保を!

引っ張れば引っ張ったほど反対側は強く引っ張り返さなければならないのが自然の法則です。何何か一つのことを強く意識してしまうと他のことが疎かになってしまうことに似ている気がします。トレーニングを行う際は、最低限のモビリティを確保を最優先に行わなければなりません。また、その拮抗する反対側の持つ意味までしっかりと把握出来れば、一歩進んだ理解が出来ていることになりますね。上の図の見えました?

参考:“Do Tight Hip Flexors Correlate to Glute Weakness?” http://www.mikereinold.com

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